「あれ?ライン巻いたけどめっちゃ凹んでる」
「下糸いれる?なにそれ?」
「底上げのことかいっ!」
リールに糸を巻くときリールに対してちょうど良い量にすることが重要です。
しかし、リールに対してどれくらい下糸をいれるのか?下糸の素材や太さなど、選択肢が多すぎてどれを選べばよいか迷いますよね。
本記事ではそもそも下糸とは?下糸の巻き方、下糸の太さってどれくらいが良いの?という疑問にお答えします。
この記事は勤続26年目になる超ベテラン釣り具店員が執筆しています。
(自分でいうスタイルです)
自分で下糸をいれられるようになれば、糸巻きのためにわざわざ釣り具店に出向かなくてもよくなります。
また下糸を適切にいれられることによって快適な釣りを楽しむことにつながります。
\ラインの巻き方・巻替え方法はこちらの記事/
リールの下糸とは?
下糸とはスプールに巻くことができる糸巻量よりも、実際に巻くラインが少ない時にあらかじめ巻いておく糸の事です。
底上げ用のラインのことだね
例えば
3号-150m巻けるリールに3号-100mだけ巻く場合。
3分の2しか巻かないことになるので、だいぶへこんだ糸巻形状になります。
↓緑色が今回巻きたいライン
↑だいぶ凹んでいます
下糸をいれます↓
\なんということでしょう/
下糸をいれる事によって今回新しく巻いたライン(緑色)が、スプールの面いっぱいになりました。
下糸が必要な2つの理由
下糸をいれるのは、見た目がよくなるから?
見た目だけの問題でありません。2つの理由で必要です
下糸の必要性①「飛距離UP」
スプールに巻いていあるラインが少ないと、ラインが出ていくときにスプールのエッジにラインがあたります。
結果抵抗がかかって飛距離が落ちます
飛距離を落とさない為に下糸は必要です。
下糸の必要性②「 巻取りスピード」
ハンドルを1回転させたときに「巻きとれる長さ=円周の長さ」になります。
下糸が入っている状態のほうが、当然円周が長くなります。
つまり
下糸に使うラインの太さ
下糸の太さはどれくらいが良い?
結論をいうと、なるべく上に巻くラインと同じ号数が良いです。
もしくは、メインラインよりも細いくらいがおすすめです。
なぜなら下糸の号数が太いと上に巻くメインラインが下糸の糸と糸の間にめり込んでしまうことがあるからです。
しかし、絶対というわけではありません。
基本的に釣りには使用しないので余ったラインがあるならそれでOKです。
下糸はメインで使うものではないので、ボビン巻きで安く売っているものでいいでしょう。
ご自分で下糸をいれたりラインの巻替えをするときに便利なアイテム↓
\釣り具店員おすすめ!これ1台でOK/
他の巻き取りアイテムもみてみたい人は、こちらの記事もごらんください↓
スピニングリールのライン巻き方・巻き替え方法!初心者でもできる! | 釣り具店員のベストタックル
PEラインの下巻きもナイロンでOK
PEラインの下糸はPEラインのほうがいいの?
という質問も多いですが、PEラインを巻くときも下糸は安価なナイロンラインでOK
あくまでも下糸は底上げ用のもので釣りには使用しません
下糸の巻き方!下巻き量の計算方法
下糸の巻き方を3ステップで解説します。
下糸の量を計算する
まずは下糸の量が1番気になりますよね。
下糸が少ない→「飛距離がおちる」「巻き取りスピードが遅い」
下糸が多い→「新しいラインが全部巻けない」
どちらにしてもやり直しです
実例をだして手順を紹介します。
例)シマノ ナスキー2500番にナイロンライン2号100m巻く場合
①巻きたいラインが何m巻けるかを確認する
実際に今から巻くラインが、そのリールに最大で何メートル巻けるのかを確認します。
「スプール」「カタログ」「箱」などに明記されています。
ナスキー2500番には「2号-170m」が巻けることがわかります。
表示されていない号数の場合は?
上記の表には「4号がいくら巻けるか」は明記されていません。
例以外でも「ナイロン4号が200m巻ける大型リールに、PEライン0.8号が最大いくら巻けるか」などは普通どこにも書いてないです。
そんな時はこのツールを使います↓
リールスプールの糸巻き量計算ツール Ver2.0(PE・ナイロン・フロロ対応版) | ルアーバンク (lurebank.com)
使い方は簡単
- リールに明記されている、巻くことが可能な「素材」「号数」「距離」を入力します。
- 実際に巻きたいラインの「素材」と「号数」を入力します。
- 計算結果として巻きたいラインが何m巻けるのか表示されます。
②巻ける量に対して巻きたいラインが何割になるのかを計算
ナスキー2500番には2号-170m巻けるとわかりました。
今回2号-100m巻きたいので、何割になるのかを計算します。
100÷170=0.58
約6割になるとわかりました。
つまり4割分下糸をいれれば良いということがわかります。
スプールの溝を使って見当をつける
スプールの溝の部分を使って「4割ってどこらへん?」ってのを検討つけます。
溝の半分のところがちょうど糸巻量の半分ってことにはなりません。
内側になるほど円周が短くなるからです。
溝の半分で総糸巻量の約3分の1
溝の3分の2で、総糸巻量の半分くらいだと判断してください。
結構感覚的になります
今回は約4割下糸をいれないといけないので、溝の半分(最大糸巻き量の3分の1)よりも少し多めだと見当をつけます。
溝の3分の2(最大糸巻き量の半分)までだと少し下糸が多くなるのでその中間くらい。
結論
と、まぁ
感覚的な部分でやっています。
釣り具の店員でも(恥ずかしながら)多かったり少なかったりがもあり、やり直すこともあります。
失敗してもリサイクラーがあれば巻き取ってやり直しができますので、やりながら感覚をつかむしかないです。
\下糸のやり直しは以下の記事で紹介してるアイテムが便利/
下糸とメインラインを結ぶ
「基本的に下糸は釣りでは使わない」
という場合と
「最悪、下糸を使って釣りをする」
ケースがあります。
ラインのむすび方も変わってきますが、今回はどちらでも対応できるように紹介します。
まず「最悪下糸を使って釣りができる」形にしておくには、下糸と本線をつないでおく必要があります。
結びこぶが小さくなるような高度な結び方(FGノットなど)がベストですが、時間かかるし下糸を使うかどうかわからないなら、簡単な電車結びで充分です。
重要なポイント
結びこぶをスプールに巻いたときに、その結びこぶをなるべく下糸の中へ爪で押し込んで、その上にセロテープを貼ってください。
上に巻いたラインが減ってきた時に、その結びこぶに引っかかってラインがスムーズにでなくなるのを防ぐためです。
これお店ではクレーム案件なので、釣り具店員なら当たりまえの事なんです。
【下巻きラインの太さと計算方法】まとめ
リールの下糸はスプールへのライン容量が少ないときに使う底上げ用の糸です。
メインラインと同じ太さもしくは少し細いものがおすすめです。太すぎる下糸は、メインラインが埋もれてトラブルの原因になることがあります。
下糸の量はリールのラインキャパシティと巻きたいラインの量から計算できます。
具体的な計算方法は記事内で詳しく解説しています。
ポイント
- 下糸は、トラブル防止と巻き取りバランスの安定に役立ちます。
- 下糸の太さや量は、使用するリールやラインの種類によって調整が必要です。
- 正しい下巻きは、快適な釣りにつながります。
\ラインの巻き方・巻替え方法はこちらの記事/
\ダイワスピニングリールのランク一覧はこちら/